オーダースーツ専門店 “Peperoncino-SARTO"

スーツの分類(4)

それでは今回もスーツの分類についてご説明していきたいと思います。

今回は 「縫製」 についてのお話です。

 

こちら表6をご覧ください。

 

表の中央あたりに 「縫製」 という項目を追加しました。

 

さてこの 「縫製」 ですが、「フルオーダー」以外の 「既製服」「パターンオーダー」「イージーオーダー」 は基本的に 「工場縫製」 と呼ばれる工場での縫製が基本となります。
いわゆる一般的な「工場ライン生産」と言われるものを想像していただいて構わないかと思います
ある職人さんが特定の箇所の縫製を担い、それが終われば次の方へとどんどん商品を送り続けるという工法です。

この工場縫製においても、どういった分業のやり方をするかなど、実は細かな違いがあるのですがここでは割愛します。また機会があれば詳しくご説明いたしましょう。

 

そして 「フルオーダー」 に関して。

フルオーダーでは、基本的に一人の職人さんが完成までのすべての責任を負う形となります。
すべての工程を一人で縫い上げることを 「丸縫い」 と言います。一方で、大部分は自分で縫うものの一部を他の職人さんに委託する(下職に出す)形で完成させる 「分業制」 を取ることもあります。

この 「分業制」 を用いる理由としては、職人さんによっては特定の箇所に素晴らしい技術をお持ちの方もおられ、その専門家たる方にそれぞれの部位を委託するというプロフェッショナル制度のような業態を取ることもしばしばあります。

それだけこだわり抜いた仕上がりを実現させるための方法と言えます。

 

以上、「どのように(誰が)仕上げるか」という点からの縫製による違いですが、もう一つ「どのように(何を用いて)仕上げるか」という点で、「手縫い」か「ミシン(マシンメイド)」か という違いも存在します。

世の中では一般的には 「手縫い」 の方が 「ミシン縫い」 よりもありがたがられている(?)という側面もありますが、現在では様々な各縫製専用のミシンも開発されておりそのクォリティも非常に高くなってきています。

また同じミシンと言えども、やはり縫う職人さんによっての技術の高低がありますので一概にミシンだからダメ!というわけでも無いというのが現状です。

また手縫いとミシン縫いとでは時間あたりの生産性が違ってきますので、それが工賃に直結する(コストとして発生する)こととなり、それはすなわち商品価格として反映されます。このあたりを消費者としてどの程度まで受け入れるのかという点も、スーツ選びの際の重要なポイントと言えます。

 

 

以上の点を踏まえた上で、敢えてフルハンド(総手縫い)ではなく、部分的に重要な箇所だけを手縫いで行うといった工場や職人さんもあります。

これはシャツなどでもよく見かけられる手段で、最適のコストパフォーマンスを求めるという意味で非常に興味深い方法だと言えると思います。

 

 

 

 

さて次は 「仮縫い」 に関してもご説明いたしましょう。

 

「仮縫い」 とは、スーツの各パーツまでをそれぞれ完成させ、しつけ糸で仮に縫い合わせた状態で仕上げたものを言います。

またそれを試着し、細部の微調整をおこなう事自体も 「仮縫い」 ということがあります。というかむしろ一般的にはこの「試着」のことを仮縫いと表現しますね。

 

「フルオーダー」 では、この 「仮縫い」 は基本的に必須のものとして考えられています。

フィッター(あるいはパタンナー)が注文者の体型の癖などを型紙に落とし込みスーツを作成させるのですが、完成させる前の最終確認を行うという意味合いの強い工程がこの「仮縫い」です。

 

この仮縫いの際に、「ほとんど修正のないテーラーが良い」とさせることもありますし、あくまでも「あらかたの完成度から「仮縫い」を経て、より高い完成度に近づけられれば良い」とされることもあります。

中には2度3度と仮縫いを繰り返すことを至上とされているテーラーもあり、このあたりは価値観の違いというお話でしょうか。

 

いずれにせよ、この 「仮縫い」 「お客様の好みのとのすり合わせ」という側面と、前回の記事では「体型補正」についてご説明しましたが、その「体型補正に関する最終確認」と側面の2つの意味からなされるものです。

以上のことから、この仮縫いは「こだわりのスーツ」を作る上での醍醐味であると言えるでしょう。

 

 

そしてこの 「仮縫い」 は、 「イージーオーダー」 でも請け負ってもらえる店舗がございます。
ただしその際は追加料金の発生することが大半ですので、事前に「仮縫い」の可否とその料金についてお尋ねされることをお勧めいたします

 

 

 

 

 

 

以上、オーダースーツにおける 「縫製」 「仮縫い」 に関してのご説明でした。

 

これまでの説明で、少しずつ「パターンオーダー」「イージーオーダー」「フルオーダー」の違いについてお分かりいただけてきだしたのではないでしょうか?

 

 

次回は 「デザイン・ディテール」「内容物」 などに関してのご説明を。

 

 

 

次回以降も、さらなるご期待をいただけましたら・・・。