オーダースーツ専門店 “Peperoncino-SARTO"

スーツの分類(1)

オーダースーツに興味があるけど正直よく分からない・・・。
スーツが好きで、いろいろもっと知りたい!
そんな方に、オーダースーツのアレコレを分かり易くシリーズで説明していこうと思います。

第して 「スーツのツボ」! (by Peperoncino-Sarto)

 

 

知ってると知らないとでは大違い、知ってるとスーツのことがますます好きになって面白くなる。そんなあれこれをご紹介していきたいと思います。

 

特にスーツの価格に関する素朴な疑問、 「高いスーツと安いスーツ、何が一体違うの!?」 というものにもいずれお答えできるかと思います。

ぜひご期待の程を。

 

 

記念すべきその最初の内容は、まずは スーツの分類 についてご説明いたします。これこそまさに、意外と知らないスーツに関する知識の筆頭だと思います。

 

まずはスーツには 「既製服」 「注文服(オーダースーツ)」 があり、さらにそこから「既製服」の中には 「量販品」 「ブランド品」 があり、「オーダースーツ」の中には 「パターンオーダー」 「イージーオーダー」 「フルオーダー」 と呼ばれるものがあります。

 

表にするとこんな感じです。


これをベースとして、様々な違いを説明していきます。
(※これら各名称は、このブログで便宜的に使用するものです。業界で統一された名称はなく、様々な呼称が存在しますのでご注意を!)

 

 

 

まずは パターン(型紙) による違いについてご説明いたしましょう。

パターンとは 「裁断縫製用の図形」 のことで、これをどういったものを用いるか、あるいは作成するか、といったことによる違いがあります。

 

こちら表2をご覧ください。

 

ともすると一般的には、「既製服」と「オーダースーツ」では「パターン」による違いがあると認識されていることが多いかもしれません。それもあながち間違いではないんですが、正確に言い表しているとも言い難く・・・

そのあたり、できるだけ簡単に説明したいと思います。

 

 

まず「パターン」そのものについてのお話。

いわば 「服の設計図」と言えるパターンですが、フルオーダー以外はすべて「原型」と呼ばれるパターンを用いて生産されます

これら「パターン」には様々な 「モデル」 があり、各ブランドや工場などにより独自のものを用いたり、また複数のモデルを採用することで商品のバリエーションを確保するなど、スーツ作りにとって最も重要なものです。
またこれら全ての基礎となるパターンを 「マスターパターン」 と言い、これこそがまさにブランドの命とも言えるものです。

この良し悪しがそのままスーツの出来に直結すると言っても過言ではありません 。

 

そしてこのマスターパターンをテーラー独自の個性として活用しているのが「フルオーダー」と呼ばれるオーダースーツとなります。
またこのフルオーダーではマスターパターンを基に、ご注文いただくお客様お一人ずつに 「個別型紙」 を作成するということになります。
それにより「職人さんの手元にパターンが実際に残る」というところが一番大きな違いとも言えます。

 

 

さてではここで、「既製服」と「注文服(オーダースーツ)」の違いについて改めてご説明いたしましょう。

既製服は [Ready Made] 、注文服は [Oder Made] , [Made to Measure] , [Bespoke] などと英語で表記されますが、これは「どのタイミングで生産を開始するか」という意味合いが強いものであり、パターンによる違いとは実はあまり関係がありません。

要するに「先に作っておく」「注文してから作る」という違いであり、こと「パターン」に関して言えば実はその区切りは「イージーオーダー」と「フルオーダー」との間に存在することになります。

このあたりがあまり世の中では知られていないところではないでしょうか?

 

 

というわけで、整理するとこのようになります。

 

 

それでは次に、「既製服」と「オーダースーツ」との間で大きな違いが存在するもう一つのものである、「寸法調整(サイズ)」に関してのご説明をいたします。

 

 

表4をご覧ください。

 

「既製服」は、一般的に 「サイズ展開」 と呼ばれる形態で寸法の調節がされており、SS,S,M,L,XLなどといった具合に徐々にサイズが大きくなっていくようなものです。これはスーツに限らず多くの衣服で採用されている、非常に馴染み深い形態ですね。

スーツに限って言えば、サイズ展開の商品(既製服)であってもジャケットの「袖丈」やパンツの「股下」などはサイズ調整が可能です。

 

ですのでこれら「既製服」は、言わば 「最低限のサイズ調整のみ可能」 と言えます。
これはブランド品であっても違いはありません(「ブランドのオーダースーツ」というものもありますが、それらはパターンオーダーであったりイージーオーダーであったりなので、また別のものとなります)。

 

ですが既製服のお店の中には、この最低限のサイズ調整ですらきちんとしてもらえないようなお店もあるようで・・・。
袖丈やパンツの股下のサイズ調整を渋るようなお店は要注意です。

 

 

さてでは次はオーダースーツに関して詳しく見ていこうかと思うのですが・・・。
長くなりましたので今回はここで一旦終了ということに。

 

次回以降は「パターンオーダー」「イージーオーダー」「フルオーダー」での寸法調整などに関する違いのお話と、そこからさらに 「体型補正」「縫製」「デザイン」 などのお話を続けていきたいと思います。

どんどん細かい話になっていきますが(笑)、ぜひご期待ください。

 

(了)

1 Comment

  1. スーツの分類(2) | Peperoncino-sarto on 2018年7月6日 at 4:51 PM

    […] 前回はこの表4の上部分、既製服の寸法に関してのお話までをさせていただきました。今回は下の部分、言わば本題とも言うべきオーダースーツに関してのお話から始めていきたいと思います。 (前回の記事はこちらをタップ → 【スーツの分類(1)】) […]