オーダースーツ専門店 "SARTO"

おしゃれのツボについて考える(ハズし)

今回もオシャレのツボについて考えてまいります。今回のテーマは“ハズし”です。

これ、どこかで聞いた事あるでしょうか?実は服飾雑誌なんかではよく出てくる言葉です。業界用語なんでしょうかねぇ?(笑)「ハズしのテクニック!!」なんてコピーがよく紙面を踊ります。

ここで一旦目先を変えまして、一般的に「これって、おしゃれやなぁ」と感じる時はどんな時か?ちょっと考えてみました。

「“何か”が普通と違う(ありきたりではない)。だがしかし、その“何か”が変に浮いていない(悪目立ちしていない)」

ということかなぁと。“着こなしている”なんていう表現がしっくりきます。

これがワタクシなりに出した答えなんですが、いかがでしょうか?
どうやらこれが “ハズし” の基本と考えられそうです。

ではその“ハズし”、いろいろと見ていきましょう。

まずは「スタイル」での“ハズし”

これについては、もっともポピュラーなのが「カジュアルダウン」と呼ばれるもの。
これは「ドレス(かしこまった服装)のなかに、“カジュアル”なテイストのモノを組み込んで“ダウン”させる」といったことでしょうか。

例えば、スーツの内側にはカッターシャツ(ドレスシャツ)と決まっています。それを敢えてポロシャツやT-シャツにする。今やこれくらいは“ハズし”などと取り立てていうほどのコトではありませんが、これが「カジュアルダウン」の例といえます。
シャツにジャケット(正装が由来)という組み合わせに、カーゴパンツ(作業着が由来)を合わせる、といったコトもそれに当てはまります。
jacket-cargo

それとは逆に、T-シャツ・ジーンズにワークブーツといった装いに、かっちりとしたジャケットを着る。こんな着こなしもあります。これは「カジュアルアップ」と言ったり「ドレスアップ」なんて言ったりもするようです。言葉に関しては正確なところではありませんが、とにかくその意味するトコロは「カジュアルダウン」とは逆に、「ラフな恰好の中にキッチリ感を加える」といったところです。

これらがいわゆる(スタイルに関しての) “ハズし” といわれるモノです。
文章にしてみて実感しましたが、“ハズす”という表現よりも、 “組み合わせの妙” というほうがしっくりくるような気がしないでもありません。

次に「素材」での “ハズし” 。
これは「組み合わせ」についてもいえますし、「製品そのもの」についてもいえます。
「組み合わせ」のハズしろは、例えば「ツルッとした表面の素材で統一した中に一つだけ起毛素材を合わせる」というのがそれに当てはまります。

次に「製品そのもの」のハズしですが、ここでは当店自慢の『LANEUS』のジャケットとパンツを例にご説明しましょう(笑)

(画像クリックで拡大)

black-jacketblue-pants

本来、綿やウールなど目の詰まった素材で作られることが多いジャケットやスラックス。それをジャージー素材(パイル地)でつくった『LANEUS』のこちら。
素材が「セオリー通り」ではないので、少し違った印象をもたらすことができます。

jacket-cordipants-cordi

こういった、「製品そのもの」が「セオリー」から“ハズれ”ているモノを用いることで、「組み合わせ」としても「セオリー」から“ハズす”ことになるというわけです。

最後に「色」でのハズし。
これに関しては、以前にご紹介した『差し色』がこれに当てはまると思います。
例えば、ワントーンの中に少しだけ違った色を「差し込む」ことで、お互いの色を引き立たせること
ができるというこのテクニック。
(差し色)

ただしサジ加減が何より重要ですので、併せてこちらもお読みいただければ。
(色数)
(色相環)

いかがだったでしょうか、今回は『ハズし』についてのあれこれをご紹介しました。

少しセオリーから“ハズし”た部分を持つコトこそが「オシャレ」になる。でもそれを悪目立ちさせるコトなく、上手く馴染ませるコトが肝要である。

これは図らずもオシャレの神髄に触れてしまったか?! と少し大仰に自画自賛しておきましょう(笑)。
でも実は一つだけとても大切なコトが・・・・。何といっても「セオリー」を知らない事には “ハズし” ようがない、というコトです!
意外とたくさんあったりしますが、まぁ気楽にいきましょう(笑)

まぁなんにせよ、こんなちょっとしたトコロに気を遣うコトが、男のオシャレの“ツボ”だといえそうですね。

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